マンチェスター・シティのユニフォームは、供給元が7社を渡り歩いています。欧州のビッグクラブとしては異例の多さで、そのぶんロゴから年代を絞りやすいクラブです。この記事では、当店が実際に買い取った3枚をもとに、年代の見分け方と査定で見るポイントを整理します。現行モデルも当時物も同じように査定しています。
マンチェスター・シティのユニフォームは買取対象になりますか?
対象です。年代を問わずお預かりします。当店では1998-99から2022-23まで、24年の幅にわたる3枚をお買い取りしてきました。
金額は3,000円から20,000円です。この20,000円という金額は、当店のシティ関連でもっとも大きい実績にあたります。3枚しかないカテゴリでこれだけの幅が出ているのは、シティというクラブの歩みそのものが理由です。
いまでこそプレミアリーグの常勝クラブですが、シティは1990年代の終わりに3部まで落ちています。その時期のシャツと、現在のシャツとでは市場での扱われ方がまったく違います。
供給元で年代が分かるというのはどういうことですか?
シティの供給元は入れ替わりが激しく、それぞれの期間が短いため、ロゴを見るだけで年代がかなり絞れます。
| 時期 | 供給元 |
|---|---|
| 1997年〜1999年 | Kappa |
| 1999年〜2003年 | Le Coq Sportif |
| 2003年〜2007年 | Reebok |
| 2007年〜2009年 | Le Coq Sportif |
| 2009年〜2013年 | UMBRO |
| 2013年〜2019年 | NIKE |
| 2019年〜 | PUMA |
とくにKappa期はわずか2シーズンしかありません。Le Coq Sportifは2度にわたって供給していますが、1回目と2回目のあいだにReebok期が挟まっているため、デザインで区別できます。
マンチェスター・ユナイテッドやリバプールのように供給元が長期契約で固定されているクラブと違い、シティはロゴがそのまま年代の目印になるという特徴があります。タグの見方についてはサッカーユニフォームの年代はどこで見分ける?タグで判定する方法もあわせてご覧ください。
胸スポンサーからも年代が分かりますか?
分かります。供給元と組み合わせれば、シーズン単位まで絞り込めます。
| 時期 | 胸スポンサー |
|---|---|
| 1987年〜1999年 | Brother |
| 1999年〜2002年 | Eidos |
| 2002年〜2004年 | First Advice |
| 2004年〜2009年 | Thomas Cook |
| 2009年〜 | Etihad Airways |
Brotherは12年にわたって胸に入り続けた、シティを象徴するスポンサーです。日本企業のロゴが入ったシャツという点でも、いまは別の意味を持つようになりました。この文脈についてはNintendo・NECロゴ入りユニフォームはなぜ価値がある?で整理しています。
そして2009年のEtihad Airways就任は、クラブの転換点と重なります。Etihadが入っていれば2009年以降、Brotherなら1999年以前と、クラブの前後がはっきり分かれます。
Le Coq SportifとReebokの時期はどう見分けますか?
Le Coq Sportifは2度供給しており、あいだにReebok期が挟まっています。胸スポンサーを見れば、どちらの期なのかが決まります。
1回目のLe Coq Sportif期は1999年から2003年で、胸はEidos(1999-2002)とFirst Advice(2002-2004)にまたがります。2回目は2007年から2009年で、この時期の胸はThomas Cookです。
あいだのReebok期(2003-2007)は、First AdviceとThomas Cookの両方にまたがります。同じLe Coq Sportifのロゴでも、EidosかThomas Cookかで8年ほどの差が出るということです。供給元だけで判断せず、必ず胸のスポンサーとあわせて確認してください。
当店でもっとも大きい実績はどのモデルですか?
1998-99のアウェイを20,000円でお買い取りしました。Kappa製で、胸にはBrotherが入っています。当店のシティ関連では突出した金額です。

この1998-99というシーズンには特別な意味があります。シティがクラブ史上はじめてイングランドの3部で戦った年だからです。
そして最終戦、ギリンガムとのプレーオフ決勝で、シティは87分の時点で0対2と負けていました。そこからアディショナルタイムに2点を返して同点に追いつき、PK戦で勝利して1年で2部へ復帰します。95分の同点弾を決めたのがポール・ディコフでした。当店でお預かりしたシャツも、ディコフとシャーン・ゴーターが在籍した時期のモデルです。
クラブがもっとも低い位置にいた時期のシャツが、もっとも高く評価されている。これはシティに限らず、ヴィンテージのフットボールシャツによく見られる構図です。
2010年代以降のモデルはどう位置づけられますか?
市場に出回っている量が多く、状態がそのまま金額に反映されるカテゴリです。当店では2013-14と2022-23をいずれも3,000円でお買い取りしました。
2013-14はNIKEが供給を始めた最初のシーズンにあたり、アグエロとヤヤ・トゥーレが在籍していた時期です。シティがプレミアリーグを制した年でもあります。


2022-23はPUMA期で、ハーランドとデ・ブライネが主軸だった時期のモデルです。


現行に近いモデルだから対象外、ということはありません。当店が公開している実績111枚のうちおよそ7割は2010年代以降のモデルで、年代で取扱いを区切ってはいないためです。