サッカーユニフォームを古着屋やリサイクルショップに持ち込むか、フットボール専門店に出すか。違いは「何を見て値段をつけるか」です。当店はクラブ・シーズン・仕様を特定したうえで査定します。衣類としての状態・ブランド・サイズを中心に評価する場合とは、値段の付き方が変わることがあります。この記事では査定の見方を並べ、当店が実際にお買い取りした実額を使って「どんな1枚がどちらに向くか」を具体的に整理します。
| 迷っている点 | 結論 |
|---|---|
| どちらが高い? | 1枚ごとに違います。年代物・希少なシーズンほど、クラブとシーズンを特定できる出し先のほうが金額に反映されやすくなります |
| 何が違う? | 衣類としての条件で見るか、どのクラブのどのシーズンかで見るかが変わります |
| その日に手放したい | 店頭のある店。当店も松本市で予約制の店頭買取を行っています(お支払いは銀行振込が基本。現金をご希望の場合は事前にご相談ください) |
| クラブ名も年代も分からない | 専門店。特定したうえで査定します |
| 大量に処分したい(サッカー以外も混在) | まず仕分けを。当店はフットボールシャツが専門ですが、ジャカード編みの当時物マフラーとクラブ公式の現行ニットマフラーは買取対象です(大会配布の印刷タオルは対象外になることが多く、個別にご相談ください) |
| 1990年代以前の1枚がある | 専門店。当店の1990年代のシャツの実績は中央値10,000円です(買取相場の表とは集計基準が異なり、件数と範囲の下限が違います。90年代〜00年代の目安は3,000〜8,000円で、当時物と確認できた個体で実績が伸びます) |
古着店と専門店は、何を見て値段をつけているのですか?
衣類全般を扱う店では「これが衣類としていくらで売れるか」が中心になりやすく、専門店は「これがどのクラブのどのシーズンで、探している人がいるか」を見ます。どちらが正しいということではなく、扱う商品の幅が違うと基準も変わる、というだけのことです。
| 見る項目 | 衣類全般を扱う店(一般的な傾向) | フットボール専門店(当店) |
|---|---|---|
| ブランド | NIKE・adidas・PUMA などのメーカー名が手がかりになりやすい | メーカーは年代判定の材料。金額の主因ではない |
| クラブ・代表チーム | 店によって扱いが分かれます。フットボールシャツに詳しい古着店もあります | 最重要。同じ年でもクラブで大きく変わる |
| シーズン | 同上。重視されないことがあります | 最重要。同じクラブでもシーズンで変わる |
| ホーム/アウェイ/サード | 重視されないことがあります | 見る。アウェイのほうが高い場合もある |
| レプリカ/オーセンティック | 重視されないことがあります | 見ます。同じクラブ・同じ年代なら選手仕様のオーセンティックは評価が上がります(仕様は評価要素の一つです。当店の1990年代はレプリカ・オーセンティックとも中央値10,000円で差は出ていません→レプリカ・オーセンティックの違い) |
| マーキング | 着回しにくいとして評価が下がることがある | 人気選手の当時の公式マーキングは評価が上がります。個人名のマーキングは減額のうえ査定します |
| サイズ | 重視されやすい。着る人が限られるサイズは評価が下がることがある | 見ます。L〜XLなど大きめのサイズは街着としての需要が高く、当時物は現存数も少ないため評価が上がりやすくなります。S以下やジュニアサイズは需要が限られるため控えめになります。ただしサイズは評価要素の一つで、クラブ・年代・スポンサー・状態のほうが影響の大きい場合もあります |
| 状態 | 重視されやすい。汚れ・傷みで大きく下がることがある | 重要。ただし年代相応は織り込む |
※上の表は、当店がお客様から伺った事例をもとにした一般的な傾向で、個別の店舗の方針を調べたものではありません。フットボールシャツに詳しい古着店も多数あります。
いちばん差が出るのは「クラブとシーズン」の扱いです。衣類としての条件だけで見れば近い2枚でも、クラブとシーズンで評価が分かれることがあります。
年代によって買取金額はどのくらい変わりますか?
年代が古いほど、当店の買取実績は大きく伸びます。下の表は当店が実際にお買い取りした金額です。いずれも「クラブとシーズンを特定した」うえで当店が付けた金額です。同じ年代・同じブランドでも金額は分かれます。S.S.ラツィオ 1991-92 とエバートンFC 1992 はどちらも1990年代前半のUMBRO製ですが、12,000円と10,000円で差が出ています。フィオレンティーナ 1997-98 は、同じシーズンでもレプリカのホームが20,000円、オーセンティック仕様のアウェイが25,000円です。ただしホームとアウェイでも異なるため、差が仕様だけによるものとは言い切れません。当店の実績には、同じクラブ・同じシーズンでレプリカとオーセンティックが同額だった例(リバプール 2011-12・いずれも3,000円)もあります。他店がこの1枚にいくらを付けるかは当店には分かりませんので、金額の比較ではなく評価軸の違いとしてご覧ください。
| 実物 | 当店の買取実績 | なぜその金額になるか |
|---|---|---|
| オリンピック・マルセイユ 1986-88 ホーム | 30,000円 | 1980年代の当時物。当店の買取実績のなかで最も高い金額 |
| フィオレンティーナ 1997-98 ホーム | 20,000円 | 紫のホームは探している層が明確 |
| グラスゴー・レンジャーズ 1988-90 アウェイ | 15,000円 | 1980年代後半のサッシュデザイン。同クラブの90年代ホーム(各10,000円)より高い1枚 |
| S.S.ラツィオ 1991-92 ホーム | 12,000円 | 1990年代初頭のイタリア |
| エバートンFC 1992 ホーム | 10,000円 | UMBRO製の当時物 |
| リバプール 2023-24(S) | 3,000円 | 現行に近い年代。Sサイズでもクラブと年代が効いた例 |

一方で、2010年代以降の現行に近いモデルは差が小さくなります。当店の実績でも2010年代は中央値2,000円、2020年代は2,750円です。この帯は当店の買取の中心でもあり(集計対象93点のうち70点)、人気クラブかどうか、選手ネーム入りかどうかで評価は変わります。「今日中に手放したい」が最優先なら近所の店という選択にも合理性がありますが、ネーム入りやオーセンティック仕様の1枚は一度お写真をお送りください。売り先6タイプの比較はサッカーユニフォーム買取はどこがいい?にまとめています。
年代ごとにどちらへ出すべきですか?
1990年代以前は専門店、2000年代はクラブ次第、2010年代以降はどちらでも、が基本線です。当店の買取実績のうちシャツ93点を年代で見ると、境目がはっきり出ます。
| 年代 | 件数 | 買取実績の範囲 | 中央値 | 出し先についての当店の見解 |
|---|---|---|---|---|
| 1980年代以前 | 2件 | 15,000〜30,000円 | 22,500円 | 専門店 |
| 1990年代 | 12件 | 5,500〜25,000円 | 10,000円 | 専門店 |
| 2000年代 | 9件 | 999〜4,000円 | 2,000円 | どちらでも。クラブ次第 |
| 2010年代 | 48件 | 500〜4,000円 | 2,000円 | どちらでも |
| 2020年代 | 22件 | 1,000〜4,000円 | 2,750円 | どちらでも |
※「出し先についての当店の見解」は、当店の買取実績だけを根拠にした当店の見解で、他店の査定額を調べたものではありません。上の表は、アーカイブ掲載120点のうち「買取実績」として買取額を公開している107点から、応援マフラー6点・バスケットジャージ1点・年代を確認できないシャツ7点を除いた93点の集計です(2026年9月時点)。1980年代以前は母数が2点と少ないため、参考値としてご覧ください。また、この表は当店が実際にお買い取りできた個体だけの集計です。買取相場では「90年代〜00年代 ヴィンテージユニフォーム」を3,000〜8,000円の目安としており、当サイトにも買取目安3,000〜7,000円で掲載している1990年代の個体(エバートンFC 1994-96、スコットランド代表 1998-2000、スペイン代表 1998、マンチェスター・ユナイテッド 1994-96 の4点。ほかに同年代の復刻モデルが1点あります)があります。上の金額は「当時物と確認でき、状態も条件を満たした1枚」に付いたものとしてご覧ください。なお買取相場およびブロークコア解説の年代別数値は、集計時点と集計基準が異なる別集計(当店の買取実績107点のうち年代を特定できた97件・応援マフラーやバスケットジャージを含む)です。1980年代以前は件数・中央値・範囲の下限が一致しません(上限はどちらも30,000円)。1990年代は中央値10,000円・上限25,000円で一致しますが、件数と下限が異なります。2010年代は中央値こそ同じ2,000円ですが、当店が除いたバスケットジャージ1点を含むぶん件数が1件多く、範囲の上限も12,000円になっています。2020年代は同じ22点・同じ範囲ですが、中央値だけ2,500円と2,750円で食い違います(偶数件のときの中央値の取り方の違いです)。2000年代は一致しています。
手元の1枚がどの年代かは、タグで判断できます。襟のブランドタグの形、洗濯表示の言語表記、プロダクトコードの有無が手がかりになります。詳しくはタグで年代を判定する方法にまとめています。
古着として人気があることは、買取金額に反映されますか?
一部は反映されますが、そのまま金額に乗るとは限りません。ここ数年は古着の文脈でもフットボールシャツが扱われています。いわゆる「ブロークコア」と呼ばれるスタイルで、身幅が広く生地に厚みのある、胸に企業スポンサーが入った90年代〜2000年代前半のシャツをデニムなどに合わせる着方が定着しました。ブロークコアそのものについてはブロークコアとは?意味・着こなし・90年代シャツの選び方で詳しく説明しています。
ただし、注目されていることと、持ち込んだ1枚に反映されるかは別の話です。古着の文脈で評価されるのは「見た目が90年代らしい襟付き」という条件で、クラブやシーズンの希少性がそこに乗るとは限りません。
| 古着の文脈で評価されやすい | 専門店の文脈で評価されやすい |
|---|---|
| 身幅が広く、ゆったり着られるサイズ(L〜XL) | 希少なシーズン・記念モデル・オーセンティック仕様 |
| 大きめのスポンサーロゴ | そのクラブのその年の仕様 |
| 流通量が多く動きやすい帯(M) | 当時物のL〜XLが評価されやすい |
| 色が派手で写真映えする | 地味でも歴史的に意味のあるもの |
| マーキングなし(着回しやすい) | 人気選手の公式マーキング入りは評価が上がります |
この2つは重なる部分もあります。1990年代の身幅が広く色が明快なシャツは、どちらの文脈でも評価されます。逆にS以下の年代物は、需要が限られるため当店でも評価は控えめになります。なおサイズは評価要素の一つで、クラブ・年代・スポンサー・状態のほうが影響の大きい場合もあります。


